映像制作技術・撮影編・編集編・映像制作機材・ノンリニア編集機材などの解説 ・・・

編集(ノンリニア編集)

編集(ノンリニア編集)



 爺の昔話は400字で終えよう。昔々Amigaと言うお茶目なPCがあって、当時としては画像を扱えるPCとしてブイブイ言わせていたのだけど、1994年に製造会社のコモドール社が倒産して撃沈してしまった。
 わすれがたみの様なLightWave3Dは、もともとはAmiga用のVideoToasterという動画編集用のハードウエアにバンドルされていたソフトで、Amigaで作成されたCGで名を馳せた「ウゴウゴルーガ」なーんて番組もあった。
 そんな当時、仕事の編集ラインにVideoToasterの映像をぶち込むなんてマニアックな事をしていた。Amigaが去って3年後、DPS社のPerceptoin Video Recorder(キャプチャーカード)と戯れ始め、In sync社のSpeed Razor(編集ソフト)によるノンリニア編集を始めた。当初はPCが落ちまくり、リニア編集の数倍の時間を掛けて編集し終えたのを覚えている。以後MatroxのDigisuite LEからRTX2とキャプチャーカードを渡り歩き、現在はBlackmagic DesignのMultibridge Proを使っている。
 リニアの編集ラインの使用を止めたのは随分と昔になる。今はその仕事場も辞めたので、完全にノンリニア編集のみで仕事している。それにしても技術革新の名の下で、どれほどの時間と金の浪費を重ねてきた事だろう。 まさに仕事と言う名の趣味である。

 技術革新と言うのは見事なまでに古い技術を陳腐化してしまうもので、その端末ユーザーは悲惨なまでに翻弄され続けて来た。昨今はネット検索で情報も得易くなって来たが、いざ欲しい情報を得ようとすると意外と少ないジャンルがこのノンリニア編集の実践編かもしれない。それはハードとソフトの組合わせの問題であったり、ユーザーの要求レベルの差であったり、具体的操作方法の問題であったり様々に絡み合い、実態を分かり難くしているようにも感じる。 

 此処では業務で使えるレベルの編集を前提に話を進めて行く事にしよう。初めにお断りしておくが、OSはWindows7、編集ソフトはAdobe Creative Suite 5 Production Premium 、編集PCは後で詳しく述べるが自作PCである。 何故Macでないのか?その理由はひとつ、PCとしての備品選択枝が限られてしまうのが嫌だからだ。
 MacはOS7から9までのユーザーで終わっている。Macの編集ソフトFinal Cutは素敵なソフトだと思うが、自作PCのわがまま環境を捨ててまで乗り換える気には成れなかったと言う事だ。Adobeの選択理由に関しては、長い物には巻かれろの諺に従っているに過ぎない。好きだったIn sync社のSpeed Razorも夜逃げの如く消えてしまったし、むかし使っていたDiscreetのeditなんて奴も、高いばかりで役立たずで何処かへ消えてしまった。そんなソフトは数知れない。だから今は長い物には巻かれろの諺に従っている。(Adobeが長けているのかはこの際、深く考えない) 
 キャプチャーカードをBlackmagic DesignのMultibridge Proにしている理由はコストパフォーマンスと、PCのバス占拠が少なく、配線端子を離れたラックから引き回すことができるからだ。 

 編集に関する基礎的な学習に関しては、多くのHPで語られているので他を参照されたい。  極論、編集の完成とは貴方が思い描く映像表現として、納得行く仕上げになっているかと言うことだ。各種のカットつなぎの方法も、モンタージュも各種エフェクトも、全て貴方の自由だ。と、言われて戸惑う方が多い。 何故戸惑うのか? お茶の間にテレビが入って60年、メリエスの映画『月世界旅行』から110年。氾濫する映像社会の中で生活していても、実際には映像情報を無自覚に受け入れていないか? 映像を語ることの多くは写された対象の話であり、映像そのものを語ることが極めて稀なことになっていないか。 無自覚に受け入れていた映像も、実は思惑の塊であることを忘れていないか。
 カメラ位置ひとつで情報は逆転もするし、カットのつなぎ方で見る人の印象を変えることだって出来る。が、時間軸を持った映像はそれをサラリと流して行く。無自覚の視聴者に残るのは見終わった印象だけだ。印象は心象になり、心象は観賞として錯覚していないか。 映像を創る側になって戸惑いを感じるのは、映像の自在さへの戸惑ではないのか。多くの先陣達の残した映像表現のイロハは、そんな思いに答えを与えてくれるかもしれない。 でも忘れないで欲しい。貴方が戸惑い、如何に表現しようか悩んだ事が大切であって、先陣のイロハを技術として覚えることが大切ではないと言うことを。 
 爺のボヤキが長くなった。  以降割愛しよう。 
 さて、編集機器の構成は有無を言わせない技術の話だ。過去のリニア編集機器の構築は職人の領域だった。それに比べればPCを中核としたノンリニア編集の構築は、呆気ないほど簡素だ。その代わりと言っては御幣があるが、編集ソフトの扱いが鍵となった。

まずは簡素な我が編集室の構成図を下記に載せる。

(図-1 予定)

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